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「スギヒラタケ」続報

2004.11.25(木)

gooニュース<http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20041106/K0005201107010.html>
nikkei<http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/medi/344975>
ほか

 

《コメント》

前回10月の「スギヒラタケで急性脳症」の続報が幾つか出ているようです。どうやら以前にも、このキノコを食して急性脳症を発症したり、死亡したりしている例が複数報告されているようで、今月に入ってからも、腎機能に問題の無いヒトでも死亡例が出たとのことで、厚労省は「健康なヒトも食べないように(pdf)」との注意を呼びかけるに至りました。

どうやら昨年以前は、急性脳症に関する情報の収集のしかたに問題があったようで、それぞれの地区の病院では散発的に、このキノコによる(と疑われた)脳症の発生はあったようなのですが、その情報が1箇所にまとめられることが無かったため、全体での発生率がよく判らなかっただけのようです。よくよく調べてみれば、「よくある話」だった、と言う訳です。

ようするに、スギヒラタケは一種の毒キノコと言ってもよいのではないでしょうか?だいたいあれだけ死亡者が出て、大騒ぎになった後でも、このキノコを食したヒトが結構いた、というのが驚きでした。そしてきっと、今こうしている瞬間にも、「大丈夫だろう」と言って食べているヒトがいるのではないか、と思うとやり切れません。BSEなんかに比べれば、その死亡リスクは何千倍(何千万倍?)も高いに違いありませんが、それぞれのリスクの大きさと言うのは、感覚的にはなかなか判らないものです。ここに落とし穴があります。

(2004.11.25)